【入湯記】【西郷どん】日当山西郷どん湯

西郷どんが疲れを癒やした一湯は、湯心地やわらか重曹泉

✔ 西郷どんが西南戦争直前まで逗留

✔ 泉質は、傷に効く炭酸水素塩泉

✔ 一泊1,800円の西郷どん湯旅館も

鹿児島県のほぼ中央、錦江湾の最奥部に位置する霧島市(きりしまし)。背後に霧島山、眼前に桜島を望むこの地は、古くは薩摩と大隅、そして日向国(現在の宮崎県)を結ぶ交通の要衝として栄え、現在は九州自動車道や溝辺鹿児島空港が近い立地を活かし、ソニーや京セラ等の工場が立ち並ぶ、ハイテク産業の街としても知られています。

霧島の名を知らしめるのはそれだけではありません。古くから上質の湯が湧く温泉地として有名で、国見岳を源流として錦江湾へそそぐ天降川(あもりがわ)沿いには、安楽・妙見・塩浸、そして今回取り上げる日当山(ひなたやま)などが知られる「新川渓谷温泉郷」が広がっており、今でも薩摩の奥座敷として多くの観光客を迎えています。

大河ドラマ「西郷どん」で盛り上がる鹿児島から、西郷どんの親しんだ名湯を紹介するシリーズ。二回目は、日当山温泉郷の「日当山西郷どん湯」(ひなたやませごどんゆ)をご案内します。

西郷と日当山の繋がりは古く、記録には上野戦争の終結後に彼が体調を崩した際、湯治のために逗留したことが記されています。幕末の動乱を経て大政奉還を迎え、戊辰戦争から江戸城無血開城、そして上野戦争まで、まさに留まること無く維新を走り続けた西郷が、心身ともに無理を負っていた事は想像に難くありません。日当山の湯は、そんな彼に格別の癒やしを与えてくれたことでしょう。

時は流れ、征韓論に破れて帰郷した西郷は、猟と湯治を目的に度々日当山を訪れ、土地の有力者であった龍宝家に逗留していますが、その龍宝家の屋敷跡に造られたのが「日当山西郷どん温泉旅館」、そして彼が毎日入ったと伝えられる「元湯」の跡が、向かいに立つ「西郷どん湯」として現在にその歴史を伝えているのです。

筆者もこの「日当山西郷どん温泉旅館」に滞在しましたが、一泊素泊まりのお値段がなんと1,800円。コンパクトにまとまった畳の部屋はテレビ・エアコン完備で、宿泊時は季節に合わせてコタツの用意までありました。もちろん向かいの「西郷どん湯」は時間内入り放題という破格の条件。いやはや、安く使わせて頂いて、なんだか申し訳ない気持ちになりますね…。

窓の外には天降川。穏やかな流れに、水鳥の姿も見えました。西郷どんの頃と変わらぬのどかな風景です。

さてさて、このままだと居心地良過ぎて部屋から出られなくなりそうです。元気なうちにお風呂をお借りしましょう。

離れの湯小屋までは道を挟んで徒歩10秒。本来であれば、無人の番台に250円を収めての入浴となりますが、今回は宿泊のためそのまま浴場へ向かいます。

夕方の6時を過ぎた浴場では、地元の方でしょうか、既に数名のお客さんが思い思いにお湯を楽しんでいらっしゃいました。軽く挨拶し、筆者も仲間に加えて頂くことに。

浴場は中央の壁を背に、あつ湯とぬる湯の二槽に別れた湯船が設えられており、その反対側の壁に洗い場が用意される造りになっていました。(画像は公式ホームページより引用)

あつ湯はぴりりと痺れる感じ、体感で45℃はあるかと。旅の疲れもありますし、ゆっくりと湯心地を楽しみたかったので、今回はぬる湯を使わせて頂きました。

泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。pH7.8の弱アルカリ泉で、浴感はさっぱり系でヌルスベ感が楽しめる、いわゆる「美人の湯」。そして、旧分類で「重曹泉」のこちらの湯は、皮膚表面の軟化作用から切り傷に効果あることが知られています。西郷はそのあたりも良く知っていたのでしょう。

後に西郷は西南戦争に破れ、明治10年に城山でその最期を迎えますが、前年の秋までここ日当山で穏やかな日々を過ごしていたと伝えられています。

堯舜の世を夢み、維新を回天させた稀代の英雄は、日当山の湯にその大きな身体を預けながら、ただひたすらに穏やかな日を願っていたのかもしれません。

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日当山西郷どん湯(ひなたやませごどんゆ)

住所:鹿児島県霧島市隼人町内1462-2

電話:0995-43-3870

立寄料金:250円(宿泊者は無料)

営業時間:6:00~21:00

定休日:毎月第4月曜日

泉質:ナトリウム炭酸水素塩泉・塩化物泉

アメニティ:なし

駐車場:あり

※記事中の情報は公開日時点のものです

 

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