【入湯記】【西郷どん】川内高城温泉共同湯

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若き西郷どんも汗を流した、鄙び感あふれる共同湯

✔ 若き日の西郷どんが度々訪れた湯

✔ 泉質は、肌触りとろとろの硫黄泉

✔ 鄙びた温泉街散策も楽しい

薩摩川内市(さつませんだいし)は鹿児島県の北西部に位置し、東シナ海に浮かぶ国定公園・甑島列島(こしきしまれっとう)や、ラムサール条約の登録湿地である藺牟田池(いむたいけ)などに代表される、海山ともに自然豊かな土地であると同時に、九州電力川内原子力発電所を立地する、原発の街としてもよく知られています。

しかし、この薩摩川内が「西郷どん」こと西郷吉之助(隆盛)とゆかりの深い土地であることは意外と知られていません。そして、この地に上質な温泉があることも。

大河ドラマ「西郷どん」で盛り上がる鹿児島から、西郷どんの親しんだ名湯を紹介するシリーズ。最終回は、川内高城温泉の「川内高城温泉共同湯」(せんだいたきおんせんきょうどうゆ)をご紹介します。

市内中心部から県道340号線を北へ30分。山間に突如開けて現れる、そんな表現がぴったりの川内高城温泉は、通りに面して10件ほどの湯治宿がひっそりと並ぶ静かな温泉街です。ここ数年でリブランディングが進み、新しい宿もオープンするなど、少しづつその姿を変えつつありますが、それでもご覧の通りの鄙び具合です。

筆者もこの地が好きで、これまで何度も足を運んでいますが、いつ訪れても変わらぬ静かな佇まいは、初めて訪れる人にもどこか懐かしく、郷愁を誘う風景なのではないでしょうか。

古く湯川内(ゆごうち)と呼ばれた川内と西郷の縁は深く、嘉永元年(1848年)、父吉兵衛とともに五代村(現在の薩摩川内市五代町)の豪農・板垣家を訪ね、百両の借金を申し出ています。また、西郷が藩の小役人だった頃には、高城川に掛かる橋の工事助手をしたり、田畑の見聞で度々この地を訪れたりしています。(この下りは大河ドラマの中でも描かれていましたね)

通りで客を出迎える西郷どんが随分と華奢なのは、彼の若い頃を模しているからなんですね。なるほど、納得です。

西郷はこの地を訪れる度、当事の五助屋(現双葉旅館)に宿泊し、向かいの共同湯を利用したと伝えられています。

こちらが現在の共同湯。もちろん当時のまま、ということはないでしょうが、それでもこの鄙び加減。控えめな看板が掲げられていなければ、気付かずに通り過ぎてしまいそうな程。

では早速、西郷どんも浸かったお湯を頂くことにしましょう。

番台さんに200円をお渡しし、細い通路を突き当たりへ向かいます。

のれんを潜り、浴場をぐるり見回すと、脱衣場から一段下がったところに2槽に別れた湯船がありました。先に湯が注がれる槽をあつ湯とし、そこから流れる湯を受ける槽をぬる湯として分ける知恵、これも九州の共同浴場によく見られるスタイルです。

平日の午後、まだ早い時間なのか、筆者の他には誰もいません。軽く流して、まずはぬる湯から楽しむことに。

泉質は硫化水素型の単純硫黄泉。ふんわり香る硫黄臭が鼻に心地よく、温泉へ来たなぁ…という旅情を感じさせます。特筆すべきは、そのヌルスベ感。分析表にpH9.34とあるアルカリ泉は、馴染ませる度にするすると肌の上を流れ、極上の湯心地を与えてくれました。

しばらく浸かって、上がって一休み。そしてまた浸かる…。何気なく、滑らかな湯心地の他に何もない。そんな贅沢な時間がゆっくりと流れていきます。

まだ自分が何物とも知らぬ西郷が、懸命に日々を過ごしていた頃と変わらぬ湯川内の湯は、これからもひっそりと、この地を訪れる者に滑らかなお湯と西郷どんの記憶を繋いでいくことでしょう。

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川内高城温泉共同湯(せんだいたきおんせんきょうどうゆ)

住所:鹿児島県薩摩川内市湯田町6763

電話:0996-28-1071

立寄料金:大人200円 小人100円

営業時間:6:00~21:00

定休日:なし

泉質:単純硫黄泉(硫化水素型)

アメニティ:なし

駐車場:あり

※記事中の情報は公開日時点のものです

 

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