【番外編】【大分】白水鉱泉

世にも希少な「純粋炭酸泉」が湧く、黒岳山麓の採水場

✔ 日本でも珍しい純粋炭酸泉の採水場

✔ 療養泉として飲用に様々な効果あり

✔ 採水時は事前にチケットを購入して

✔ 試飲・500mlまでの採水は無料

さて、今回の「ふろブログ」は、少し趣向を変えて「飲泉」のお話です。

年がら年中、温泉まみれの暑苦しい筆者が、たまには夏らしく涼やかな記事を…と、訪れたのは、由布市庄内町にある「白水鉱泉」(しらみずこうせん)。今回は、日本では大変希少な「純粋炭酸泉」が湧くという、こちらの採水場をご紹介します。

白水鉱泉は、阿蘇くじゅう国立公園の只中、九重連山のひとつ「黒岳」(標高1,587m)の山裾に位置し、同様の鉱泉が湧き出す複数の湧出地の総称です。この周辺が黒岳の登山口にあたることから、近隣の宿泊施設には、冷泉・鉱泉を入浴に適した温度まで上げ、登山客向けに温泉として提供するところもあると聞きます。

その中で最大の規模を誇るのが、同名を冠するこちらの採水場。大正5年(1916年)、当時から長期間の保存に耐えうる水として知られた炭酸泉を、海軍に飲料水として納めたことをその起こりとし、以降百年を経た現在も、希少な鉱泉を求めて集まる人々に愛され続けています。

以前から興味はあったものの、機会に恵まれずお邪魔することが出来なかった白水鉱泉。ナビに導かれるまま、離合も儘ならない山道をひた走り、ようやく辿り着いたのは、森林公園を彷彿とさせる立派な施設でした。

実際、広大な敷地内には、水源の恵みを活かした「白水湿生花園」(しらみずしっせいかえん)という植物公園も併設されており、夏には目にも涼し気な水芭蕉、秋には山を染める紅葉など、一年を通して自然豊かな植生が楽しめるそうです。

どこに停めても迷惑にならないだろう、という程の広さを誇る駐車場に車を収め、まずこちらの券売所で採水チケットを購入。今回は100円で2リットル分を譲って頂くことにしました。ちなみに、試飲と500mlのペットボトルまでの採水は無料とのこと。鉱泉がどの様なものか、しっかり試して購入出来るのは有り難いところです。

また、手ぶらでお越しの場合でも、券売所で持ち帰り用のペットボトルやポリ容器が販売されていますので、どうぞご安心を。

採水場は、広い駐車場をぐるり取り囲む様に配されていますが、その中心にあるのが、この「鉱泉の滝」です。

鉱泉の流れた跡が、成分で白く変色することからその名が付いたとされる白水ですが、轟々と流れ落ちる滝の岩肌には、成分として含まれるカルシウムがびっしり残り、グッと雰囲気を盛り上げていました。しかし、流れる水のすべてが天然の炭酸水とは…。その豊富な水量にただただ驚かされるばかりです。

画像には写っていませんが、この滝のすぐ横に、先程購入した採水チケットをお渡しする小屋があります。水汲みの前に必ず係員さんにお渡ししておきましょう。

番台さん…いや係員さんにチケットをお渡しし、いよいよ採水です。

敷地内には蛇口を備えた採水場が、それこそ無数に用意されていますが、この場所には白水鉱泉の歴史と効果、利用方法などを伝える石碑と、試飲用の柄杓が並んでいました。

そして、もう一つのお目当てが、この「温泉分析書」。普段は浴用の温泉に掲示されるものを見ることが殆どですが、今回は鉱泉の効果を裏付ける、いわば「保証書」の様な扱いです。保健所の飲泉許可票と合わせて、しっかり確認しておきましょう。

泉質の確認の前に、まず「温泉の定義」のおさらいから。

昭和23年に制定された温泉法には、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)であることを前提に、「泉源での湧出温度が摂氏25℃以上であること」、「定義上の物質が1リットル中に一定以上含まれること」のいずれか、もしくは両方を満たすことが、温泉の定義とされており、特に治療の目的に供することが出来る「療養泉」に至っては、「定義上の物質を相当以上含むこと」が条件とされています。

つまり、地中から湧く水が25℃以上を保っていれば、成分が十分でなくとも「温泉」(いわゆる単純泉)、また25℃を下回る場合でも、成分が一定量を超えて含まれていれば「温泉」ということになる訳です。

そのことを踏まえて、白水鉱泉の分析書を見てみると、陽・陰イオンと非解離成分を合わせた溶存物質の総計が178mg、遊離炭酸が1,750mg、合計で1,928mgの成分が1リットル中に含まれ、成分に占める炭酸ガスの割合が90%を超えることから、泉質は「単純二酸化炭素冷鉱泉」という掲示になります。しかも、定義上の成分が炭酸ガスの場合、1リットル中に1,000mgを超えて含まれると「療養泉」の条件を満たすため、白水鉱泉は浴用・飲泉の別に関わらず、「治療の目的に供することが許される冷たい温泉」となるのです。

普段、滅多にお目に掛かることの無い分析書を前に、温泉好きとしては、これだけでご飯三杯は軽くイケそうです(笑)

さて、能書きはこれくらいにして、採水・試飲と参りましょう。

蛇口から持参のペットボトルに頂いた後、その味を確かめるため、備え付けの柄杓に少し注いでみると、ご覧の通りの無色透明、我々が想像する炭酸水のそれとは異なる鉱泉の姿がありました。

ビールやコーラなどの一般的な炭酸飲料には、約3~4,000mgの炭酸ガスが含まれ、且つ視覚的な効果を狙い、意図して泡の大きさを残すのですが、こちらはあくまで天然の炭酸泉、目に見えない微細なガス成分が溶け込み、見た目に普通の清水と代わりありません。

しかし、ひとくち含むと、舌先に所謂タンサンのそれを感じ、この水が分析書通りの「純粋炭酸泉」であることを、はっきり知ることが出来ました。

年間を通じて8℃前後の冷たさというこちらの鉱泉。軟水に振った口当たりは非常にまろやかで、炭酸成分の強さより、角の取れた柔らかさを感じることから、一般的な炭酸飲料が苦手な方にも楽しんで頂けるのではないかと思います。

胃腸を刺激して腸のぜんどう運動を促したり、水分の排泄を促す働きから、女性に多い悩みである便秘の改善や、むくみの解消など、飲用に様々な効果が期待できる炭酸泉。貴重な純粋炭酸泉が自然のまま湧き出す白水鉱泉は、まさに生命の泉、と言えるかもしれません。

本格的な夏を迎えるこれからのシーズン、皆さんもひとときの涼と希少な炭酸泉を求めて、白水へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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訪問日:2018年7月1日

白水鉱泉(しらみずこうせん)

住所:大分県由布市庄内町阿蘇野2278

電話:097-597-3267

 

持ち帰り料金:2Lまで 100円、5Lまで 200円、10Lまで 300円、20Lまで 500円
※試飲および、500mlまで無料

 

営業時間:8:00~17:00

定休日:不定休

泉質:単純二酸化炭素泉

駐車場:あり

※記事中の情報は公開日時点のものです

 

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