【入湯記】【別府】的ヶ浜温泉

別府に居ながら長湯の気分?北浜近くのジモ泉は、湯心地さっぱり土類泉

✔ 別府で土類泉が楽しめる共同浴場

✔ 北浜近くの良好なアクセスが魅力

✔ 12時~14時は清掃のため入湯不可

✔ 毎月15日が定休日。訪問時は注意

別府のシンボル・別府タワーから、国道10号線沿いに亀川方面へ5分程歩くと、大きなパチンコ店のすぐ傍、写真館のビル横に、仄かな明かりを灯す一件の共同浴場を見つけることが出来ます。

「的ヶ浜温泉」(まとがはまおんせん)は、スパビーチと呼ばれる人工海岸を備えた別府市民の憩いの場「的ヶ浜公園」から国道を挟んだ山側に位置する共同浴場で、その立地とお湯の良さから、地元の方のみならず、温泉名人を目指す湯遍路(ゆへんろ)まで、多くの人たちに愛されるジモ泉として知られています。

八湯のうちの「別府温泉」に属する(狭義の意味で)的ヶ浜温泉。階上に地区公民館を備えるところなどは、別府によく見られるスタイルの共同浴場ですが、ここが別府では比較的珍しい泉質を有する「療養泉」であることは、別府ん人(大分弁でべっぷんし、と読ませる)にも、あまり知られていません。

そんな的ヶ浜を訪れたのは、20時を少し過ぎた頃でした。普段はまだ利用者も多く賑やかな時間帯なのですが、当日は浴場から湯の流れる音も聞こえず、随分と静かな様子です。

いつもの番台さんに100円を手渡し、向かって左手のサッシを開くと、男湯はやはり無人。洗い場の床が少し濡れていることから、先客は少し前にお帰りになったようです。浴場の写真を数枚頂いた後、有難く独泉でお借りすることにしました。

ぐるり湯小屋を見回すと、まず目に飛び込むのは、中央の番台を挟んで左右対称に、多段の脱衣箱を備えた奥行のある脱衣場。その足元は大きなスノコで覆われており、番台の壁側にはその広さを生かして床几まで用意されています。

そして、その奥手の一段下がった所には、脱衣場とほぼ同じ広さの浴場があり、長方形の湯舟に静々と湯が注がれ続けていました。

この縦に長い湯小屋の縄張りは、多分に古い町割りの名残りと思われますが、名残りと言えば、下足箱に揃って並ぶこの洗面器もそう。他のジモ泉では誰でも自由に使える様にと、浴場の階段部に置かれているのを見ますが、わざわざこの場所にあるのは、こちらが元々組合員専用だったことに由来すると考えられます。

別府の組合泉と一部の共同浴場は、外部の入浴者と組合員を「その風呂専用の湯桶を持っているかどうか?」で見分けるところが多く、靴箱の洗面器が外来者のためにわざわざ用意されたもの、と考えると、この場所に置かれていることも、けだし納得といったところでしょうか。

さて、脱衣場の話はこの辺りにして、そろそろお風呂をお借りすることにしましょう。

着衣を解き、天井部で女湯と繋がった洗い場へ足を踏み入れると、一面白く色づいた石床の中央、そこに設えられた縦長の湯舟へ、湯枡から長く伸びるパイプを通して源泉が掛け流されていました。

その湯舟が土色で満たされ、溢れ流れた湯が床を赤茶色に染め変える様子から、その泉質が「炭酸水素塩泉」、いわゆる土類泉であることが分かります。

この土色の湯は分析表に曰く、敷地内泉源の地下300mの深さから汲み上げられる「ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉」。その総量は2gを超え、十分に療養泉の基準を満たしています。

湧出時の温度が49.5℃で使用場所の湯温に近いのも、純粋な源泉かけ流しを約束しつつ、普段使いのお風呂としても有難いところです。(ゆえに、湯舟のそばに水道の蛇口は用意されていません)

さっと流して、土色の湯舟にゆっくりと身体を差し入れると、客をしばらく迎えなかったためでしょう、少し熱めの湯が筆者を包み込みます。

その湯心地は、あくまでさっぱり。炭酸水素塩泉によく見られるアルカリの滑らかさはそこになく、中性に近い肌ざわりは、いかにも別府の湯という素直な印象です。

お湯の強さも見た目より軽めで、温度が低くあればいつまでも浸かっていられそうな程…。様々な泉質を一堂に集める別府の奥の深さを改めて感じる、的ヶ浜の湯浴みはそんな時間となりました。

薄っすらと、そして、ゆっくりと。土色にひとり漂う、夏の夜の湯浴み。

的ヶ浜の湯は、筆者にただ一服の清涼感を与え、ただ静かに湯小屋を染めながら、流れ消えていったのです。

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訪問日:2018年7月22日

的ヶ浜温泉(まとがはまおんせん)

住所:別府市北的ケ浜町5-35

電話:なし

立寄料金:100円

営業時間:6:30~12:00 / 14:00~22:00

定休日:毎月15日

泉質:ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉

アメニティ:なし

駐車場:なし

※記事中の情報は公開日時点のものです

 

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